1 00:00:01,150 --> 00:00:03,440 このビデオでは Pharo での 2 00:00:03,607 --> 00:00:06,480 独特なパッケージングを お見せしたいと思います。 3 00:00:06,647 --> 00:00:08,640 失われた技術にしないために。 4 00:00:09,000 --> 00:00:11,400 Pharo をインストールするには 通常は表示されたリンクをクリックします。 5 00:00:11,950 --> 00:00:14,370 現時点での Pharo のリリースは バージョン 4 ですが 6 00:00:14,537 --> 00:00:17,280 (訳注:2018年現在の最新リリースは  バージョン 6.1 です) 7 00:00:17,447 --> 00:00:21,060 バージョン 5 でも全く同じです。 8 00:00:21,410 --> 00:00:24,370 Mac OSX 版をダウンロードすると この ZIP ファイルが得られます。 9 00:00:24,750 --> 00:00:29,090 これを unzip すると Pharo4.app が得られます。 10 00:00:29,480 --> 00:00:32,460 Pharo4.app を立ち上げると Pharo を使うことができます。 11 00:00:32,627 --> 00:00:36,410 「Hello」と書いたとして 12 00:00:42,690 --> 00:00:47,380 セーブすると 環境が保存されます。 13 00:00:48,730 --> 00:00:50,430 Save をクリックします。 14 00:00:51,490 --> 00:00:55,920 Quit now をクリックして また立ち上げると 15 00:00:56,360 --> 00:01:00,100 さきほどと全く同じ「Hello」があります。 Pharo のイメージを保存するということは 16 00:01:00,267 --> 00:01:03,810 バイトコードやコンパイル済みメソッドを 含む全てのオブジェクトを 17 00:01:04,000 --> 00:01:07,780 メモリーごとコピーするということ なのです。 18 00:01:07,947 --> 00:01:11,920 このアプリケーションには 19 00:01:13,340 --> 00:01:14,400 何が入っているのでしょう? 20 00:01:14,567 --> 00:01:16,750 Mac では、中身を見ることができます。 21 00:01:16,930 --> 00:01:20,620 Show Content(パッケージの中身を表示) をクリックすると 22 00:01:20,930 --> 00:01:24,380 Pharo の仮想機械やリソースが 見つかります。 23 00:01:24,810 --> 00:01:27,530 そしてここに、チェンジファイルと 24 00:01:31,280 --> 00:01:31,913 イメージファイルがあります。 25 00:01:32,400 --> 00:01:35,880 イメージファイルは 26 00:01:36,047 --> 00:01:39,840 メモリ上のオブジェクト全てを 格納したもので 27 00:01:40,070 --> 00:01:42,760 チェンジファイルは、実行された インクリメンタルな変更を持っています。 28 00:01:42,927 --> 00:01:46,680 イメージファイルを 29 00:01:48,580 --> 00:01:49,800 ダブルクリックすると 30 00:01:55,800 --> 00:02:00,000 OS にもよりますが通常は インストール済みの Pharo の仮想機械が 31 00:02:00,470 --> 00:02:03,960 起動して 32 00:02:04,127 --> 00:02:05,900 そのイメージファイルを立ち上げます。 33 00:02:07,020 --> 00:02:08,450 イメージファイルは何をするのでしょうか? 34 00:02:08,617 --> 00:02:10,000 クラスを定義する時について 考えてみましょう。 35 00:02:10,157 --> 00:02:12,050 パッケージを定義します。 36 00:02:18,100 --> 00:02:18,733 ATest パッケージを追加します。 37 00:02:18,900 --> 00:02:20,060 このパッケージに 38 00:02:23,470 --> 00:02:24,300 MyStrangeClass を定義します。 39 00:02:28,600 --> 00:02:33,170 そして foooo を 40 00:02:33,430 --> 00:02:34,063 42 を返すよう定義します。 41 00:02:38,650 --> 00:02:42,750 このイメージを別の名前で保存します。 42 00:02:42,917 --> 00:02:44,270 名前を 43 00:02:44,437 --> 00:02:45,070 Pharo40Stef とします。 44 00:02:52,060 --> 00:02:53,930 さて、どうなったでしょう? 45 00:02:54,097 --> 00:02:58,580 一旦終了します。 イメージとチェンジのペアが 46 00:02:58,747 --> 00:03:01,570 新しくできました。 このチェンジファイルは 47 00:03:01,737 --> 00:03:04,620 人間が読めるようなものではないので 開かないでおきます。 48 00:03:04,787 --> 00:03:07,110 中には先ほどのメソッドのコードなどが 入っています。 49 00:03:07,277 --> 00:03:11,840 Pharo4 をもう一度立ち上げると 50 00:03:12,007 --> 00:03:16,300 仮想機械が起動して 51 00:03:17,940 --> 00:03:22,110 また同じスナップショットが立ち上がります。 昔行われた 52 00:03:22,277 --> 00:03:27,200 システムコピーで作られた 53 00:03:27,440 --> 00:03:28,073 スナップショットです。 54 00:03:28,240 --> 00:03:32,790 さて、PharoStef イメージを実行すると 55 00:03:32,957 --> 00:03:33,590 どうなるでしょう? 56 00:03:33,757 --> 00:03:37,180 システムには 先ほど定義したクラスがあります。 57 00:03:39,740 --> 00:03:42,920 Pharo 4 アプリケーションは いわゆる Mac bundle で 58 00:03:43,087 --> 00:03:47,460 Pharo の仮想機械やイメージやチェンジを 抱えています。 59 00:03:47,627 --> 00:03:50,500 その上でダブルクリックすると 選択の余地なく 60 00:03:50,667 --> 00:03:52,950 常に Pharo イメージが選ばれます。 スクリプトで 61 00:03:53,330 --> 00:03:55,660 そのように定義されています。 62 00:03:55,827 --> 00:03:59,430 Pharo の使い始めでは便利なのですが 63 00:03:59,597 --> 00:04:02,600 一般にはこういう使い方はしません。 64 00:04:02,767 --> 00:04:05,840 一般に、コマンドラインで実行するか 65 00:04:06,007 --> 00:04:09,200 例えば 66 00:04:10,290 --> 00:04:14,470 pharo-ui MyPharoImage.image 67 00:04:14,637 --> 00:04:19,250 のようにすると 68 00:04:19,417 --> 00:04:21,710 立ち上がります。あるいは コマンドラインから立ち上げる時に 69 00:04:21,877 --> 00:04:24,010 UI が必要なければ UI なしで立ち上げることもできます。 70 00:04:24,520 --> 00:04:26,450 つまり Pharo は システムのどこかにインストールされた 71 00:04:26,617 --> 00:04:30,130 UNIX アプリケーションともいえます。 72 00:04:31,070 --> 00:04:34,400 さて、このページには 73 00:04:36,150 --> 00:04:38,930 Pharo のイメージとチェンジのペアと 74 00:04:39,097 --> 00:04:40,940 仮想機械のダウンロードがあります。 75 00:04:41,110 --> 00:04:43,560 仮想機械をダウンロードして 76 00:04:43,727 --> 00:04:48,220 それからイメージとチェンジのペアと さらにソースもダウンロードしてみます。 77 00:04:48,690 --> 00:04:50,830 これから、それら 3 つが何か 78 00:04:51,000 --> 00:04:54,460 どうやって 3 つを組み合わせて 使うのかを説明します。 79 00:05:02,630 --> 00:05:05,760 Pharo のイメージとチェンジのペアを unzip すると 80 00:05:06,570 --> 00:05:09,240 これが得られます。 81 00:05:09,710 --> 00:05:12,260 unzip すると 82 00:05:12,427 --> 00:05:13,680 イメージが得られます。 83 00:05:13,870 --> 00:05:15,950 モードを 84 00:05:19,140 --> 00:05:20,070 見やすいように切り替えて 85 00:05:21,290 --> 00:05:24,010 さて、このイメージファイルは 86 00:05:24,177 --> 00:05:27,660 仮想化されたシステムである Pharo の 87 00:05:27,827 --> 00:05:32,630 特定の状態のスナップショットですが 88 00:05:32,797 --> 00:05:36,280 こうして実行することができます。 89 00:05:38,140 --> 00:05:42,120 何かメッセージが表示されましたが 90 00:05:44,700 --> 00:05:49,270 システムはちゃんと動いています。 91 00:05:49,890 --> 00:05:50,770 実行することができています。 92 00:05:50,937 --> 00:05:53,330 これで今まで通りのことが なんでも実行できます。 93 00:05:53,497 --> 00:05:58,360 MyPackage を作って 94 00:05:58,770 --> 00:05:59,900 MyStrangeClass を定義できます。 95 00:06:00,740 --> 00:06:02,220 いつも通りです。 96 00:06:04,180 --> 00:06:07,580 メソッドを定義します。 97 00:06:09,010 --> 00:06:12,520 fooo ^ 42、と。 私の名前を訊いてきます。 98 00:06:14,460 --> 00:06:17,510 いつもと同じく 99 00:06:19,370 --> 00:06:23,050 MyStrangeClass new fooo とすると、42 が得られます。 100 00:06:23,420 --> 00:06:24,600 バッチリです。保存できます。 101 00:06:25,620 --> 00:06:27,360 別名で保存します。 102 00:06:27,527 --> 00:06:32,240 PharoStrange という名前にします。 103 00:06:32,407 --> 00:06:33,040 OK。 104 00:06:39,410 --> 00:06:40,200 このメッセージは 105 00:06:40,367 --> 00:06:44,530 ソースファイルが見つからない と言っています。 106 00:06:45,310 --> 00:06:49,200 どういうことでしょう? 107 00:06:50,240 --> 00:06:53,730 ブラウザを開いて 例えば 108 00:06:53,897 --> 00:06:58,670 AST のコードを見てみましょう。 上のほうにあります。 109 00:06:58,837 --> 00:07:03,000 システムはコメントを 110 00:07:03,167 --> 00:07:04,000 見つけられないでいます。 111 00:07:08,120 --> 00:07:09,180 逆コンパイルしているのです。 112 00:07:09,750 --> 00:07:11,730 このあたりでは見分けがつきません。 113 00:07:11,897 --> 00:07:13,420 メソッドが単純すぎるからです。 しかしこれらは逆コンパイルされています。 114 00:07:13,587 --> 00:07:15,000 もう少し具体的に見ていきます。 115 00:07:15,147 --> 00:07:19,820 これはバイトコードから 逆コンパイルされたコードで 116 00:07:20,000 --> 00:07:21,620 引数であることは ちゃんとわかっているのですが 117 00:07:22,040 --> 00:07:23,440 ソースコードは失われています。 118 00:07:24,050 --> 00:07:28,870 一般に、Pharo 4 を実装している システムソースは 119 00:07:29,037 --> 00:07:33,530 PharoV40.sources というファイルに 格納されています。 120 00:07:33,697 --> 00:07:36,290 ここにあります。 121 00:07:36,457 --> 00:07:38,920 一般に、Pharo 4 のソースは 122 00:07:39,087 --> 00:07:41,420 システム中に 1 回だけ インストールされます。 123 00:07:41,587 --> 00:07:44,040 このファイルはリードオンリーで Pharo のアプリケーションはみな 124 00:07:44,860 --> 00:07:46,030 同じファイルを使うことができます。 125 00:07:46,210 --> 00:07:47,180 ここにあります。unzip すると 126 00:07:47,347 --> 00:07:50,670 PharoV40.sources が得られます。 127 00:07:51,270 --> 00:07:52,840 保存しないで終了して 128 00:07:56,690 --> 00:07:59,060 アプリケーションを再起動すると 129 00:07:59,227 --> 00:08:02,280 前と全く同じになります。 130 00:08:02,470 --> 00:08:05,190 スナップショットに 131 00:08:05,357 --> 00:08:10,160 別名をつけて保存した 132 00:08:10,420 --> 00:08:11,620 イメージとチェンジがあります。 133 00:08:12,520 --> 00:08:16,650 ここで古いイメージを立ち上げると 134 00:08:17,670 --> 00:08:20,780 エラーが出ません。 135 00:08:20,947 --> 00:08:24,710 システムが最初のイメージで起動した時の 状態と対応付けて 136 00:08:24,880 --> 00:08:27,130 コードを見つけるからです。 137 00:08:27,297 --> 00:08:28,640 ここで 2 番目のイメージを使うと 138 00:08:34,500 --> 00:08:38,960 AST-Core のクラスには 139 00:08:39,127 --> 00:08:41,830 コメントがついています。 140 00:08:47,100 --> 00:08:51,000 これらの引数は ちゃんと人が付けた名前になっています。 141 00:08:51,830 --> 00:08:53,870 このアーキテクチャでは 142 00:08:54,950 --> 00:08:57,230 システムソースを格納した ソースファイルと 143 00:08:57,397 --> 00:09:02,000 仮想機械と イメージとチェンジのペアがあります。 144 00:09:02,167 --> 00:09:04,610 通常のコンパイラでは 一旦システムをコンパイルしたら 145 00:09:04,777 --> 00:09:08,330 もうソースは必要ないのですが。 146 00:09:09,390 --> 00:09:12,180 イメージはユーザー定義およびシステムの 147 00:09:12,347 --> 00:09:14,790 全てのオブジェクトを格納しています。 148 00:09:14,957 --> 00:09:18,520 チェンジファイルは実行したことの 差分を格納しています。 149 00:09:18,690 --> 00:09:22,430 システムを保存するたびに 150 00:09:22,597 --> 00:09:25,260 OS の仮想イメージを保存するのと 同じことです。 151 00:09:25,427 --> 00:09:26,730 全く同じ原理です。 152 00:09:27,480 --> 00:09:31,910 Pharo 4 アプリケーションの中には 153 00:09:33,200 --> 00:09:35,200 これらのリソースが格納されています。 154 00:09:36,430 --> 00:09:40,730 Pharo 4 のソース イメージファイル 155 00:09:40,897 --> 00:09:43,130 チェンジファイル そしてどこか、ここに 156 00:09:43,297 --> 00:09:44,540 仮想機械とプラグインがあります。